本人訴訟費用支援制度

不動産クラウドファンディング被害者のための本人訴訟費用支援制度

不動産特定共同事業法に基づく不動産クラウドファンディングを巡っては、情報開示の分かりにくさ、契約内容の不透明性及び説明内容の理解の困難さ等に関する課題が指摘されているところです。本制度は、投資者保護の観点から、個人が法的手段を検討する際に生じ得る心理的及び経済的負担の軽減を図り、訴訟費用の一部を支援することにより、制度的課題の整理の促進並びに市場の健全な発展に資することを目的とするものです。

目的

不動産特定共同事業法による不動産クラウドファンディング事業を取り巻く各種の制度的課題が、近年、社会的に指摘されています。

具体的には、

・広告表示による誤認誘発の可能性

・事業者間の契約内容の不透明さ

・募集時の案件内容の不備

・事業者及び案件選定に関する情報の不足

・長期的な償還遅延に関する説明の不明瞭さ

・重要事項の決定や変更時における手続の明確性の不足

など、多岐にわたる情報開示や基準の透明性について課題が指摘される場合があります。

また、不動産クラウドファンディングは形態として株式投資等ほど社会的に広く認知されているとは言い難いため、一般投資家の目線に立った分かりやすい説明の必要性が指摘されています。

老後資金等の生活の基盤となる資金を投資している事例もあります。資金の長期拘束や不透明な状況の継続が、本人のみならず家族関係の悪化や生活不安の増大といった家庭的・社会的影響につながる可能性があります。さらに、一部の事業者においては、投資知識が十分とはいえない一般投資家に対し、誇大広告の可能性がある表現により、投資家に安全で堅実な投資であるとの印象を与えた可能性があるとの指摘もあります。

契約の前後を問わず、案件情報が十分に開示されていない場合があります。

一般に、契約書の内容を隅々まで十分に確認・理解することは、一般投資家にとって必ずしも容易ではないと考えられます。そのため、契約内容については、一般的な知識水準の投資家でも理解できるような分かりやすい説明や情報整理の在り方が重要であると考えられます。

また、投資家に対してどの範囲まで情報を提示すべきかについて、明確な基準として分かりやすく整理されているとは言い難い側面もあります。

その結果、一般投資家は制度理解や法務知識の面において事業者との情報格差が生じる状況にあり、各局面において十分な判断が困難となる状況が生じることが懸念されています。

本制度は、このような状況において、投資者保護の観点から個人が法的手段を検討する際の心理的・経済的負担を軽減し、訴訟費用の一部を支援することで、投資家が声を上げやすい環境の一助となることを目的とします。

ひいては、不動産特定共同事業法の制度的な改善の検討や不動産クラウドファンディング全体の健全化に資することも期待される社会的意義のある取り組みとして位置付けており、本制度はあくまで制度的課題の整理と投資者保護の観点からの支援を目的とするものです。

※本制度は制度そのものを否定するものではなく、また特定の事業者やサービスを攻撃することを目的とするものではありません。

対象案件

不動産特定共同事業法に基づく不動産クラウドファンディングにおいて、被害を受けたと申請者が認識する全ての案件を対象とします。

※既に弁護団が組織されている集団訴訟案件(例:大規模に弁護団が結成されている案件等)は対象外とします。

費用支援の可否

提出された訴状および証拠資料が整理されているか等の形式面を確認し、本制度の趣旨に沿った申請であるかを基準として支援の可否を判断します。

※勝訴可能性や法的評価、訴訟戦略等の判断は一切行いません。

※法的助言には該当しない範囲での運営となります。

主な支援費用項目

・収入印紙(訴額に応じた実費)

・郵券(数千円〜1万円程度)

請求額に対する印紙代の目安(一般的な参考):

100万円:約1万円

500万円:約3万円

1000万円:約5万円

※支援上限は原則として最大5万円とします。

想定される訴訟内容(例)

・事業者内部の不備や運用上の問題が償還等に影響したと考えられる場合の金銭請求

・契約後に契約書の不備が発覚した場合、又は契約内容と異なる運用が行われていると考えられる場合の契約解除の主張

・一般投資家の合理的理解を前提としない形で契約変更等が行われ、損失が生じたと考えられる場合の請求

・重要事項の決定、変更、又は同意取得の過程において、電子署名等の明確かつ厳格な方法が十分に行われていない、又は手続の透明性が不十分であったと考えられる場合に起因する損失に関する主張

・長期的な資金拘束に伴う実質的価値の目減り、機会損失、流動性喪失、精神的・間接的経済的損失等に関する主張

※これらの請求が認められるか否かは、最終的に裁判所の判断によります。

申請の手順

  1. メールアドレス宛(victims@gmail.com)に、作成済みの訴状および証拠資料を提出
  2. 運営により、書類の整理状況および制度趣旨との適合性について確認
  3. 可と判断された場合、個人が特定されない範囲で内容を整理し、支援金の募集を行う
  4. 申請者本人が裁判所へ訴状および証拠を提出
  5. 進行状況について、可能な範囲で運営へ報告(努力義務)し、公開可能な範囲で共有

※支援金が十分に集まらなかった場合は、上限の範囲内で運営が負担する場合があります。

重要注意事項

現在、本制度の運営には弁護士等の法務専門家は在籍しておりません。そのため、法律相談や訴訟内容に関する助言は行えません。ご了承ください。

訴状および証拠が準備された段階での提出を原則としており、それ以前の個別相談への返信は行えない場合があります。

また、申請者本人による訴訟を前提としない場合であっても、参考資料として訴状案、証拠資料、時系列整理資料、契約関連資料等をご提供いただくことは歓迎しております。

ご提供いただいた資料については、個人が特定されない範囲で整理・共有し、同様の状況にある方が訴訟を検討する際の参考資料として活用させていただく場合があります。

なお、資料提供のみを行う方についても、本制度の趣旨に賛同する協力者として取り扱い、情報共有という形で制度運営において重要な役割を担うものと位置付けています。

提出された資料の取扱いについては、個人情報及び機微情報に十分配慮し、慎重に管理いたします。

協力者・情報提供について

法務知識の有無を問わず、制度趣旨に賛同いただける協力者を随時募集しております。

活動内容や表現において問題点(名誉毀損等のリスクを含む)がある場合にはご指摘いただき、適宜訂正いたします。

公益性のある情報提供についても、情報管理に十分配慮した上で慎重に取り扱います。

また、事業者からの建設的な問い合わせについては、原則として運営外部へ無断で開示することはありません。

本制度は寄付・支援制度であり、特定の訴訟結果を保証するものではありません。

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